このページの要点
- 名称は効力を決めない。決める・変える・確かめる・終わらせるの四つの目的で書面を選ぶ。
- 契約は申込みと承諾で成立し、書面は原則として成立要件ではない。保証契約など、書面が求められる場面は別に確かめる。
- 題名には、対象の契約と趣旨を入れる。同じ契約を指す言葉は「原契約」などに統一する。
- 変更が一、二点なら覚書、中心部分が複数変わるなら変更契約書か再締結を検討する。
結論:名称は効力を決めません。「何を決める書面か」で選びます
覚書、合意書、契約書、変更契約書、確認書、念書。書面の題名はさまざまですが、どれも当事者が内容を確かめて署名や押印をする書面であることは変わりません。題名が「覚書」だから軽い約束、「契約書」だから重い約束、というように、名称によって法的な効力が強くなったり弱くなったりするわけではありません。効力を左右するのは、書面の中にどのような内容が書かれているか、誰と誰の間の合意か、そしてその合意が成立しているかどうかです。
そのため、名称で迷ったときは、名前の由来を調べるよりも、その書面に何をさせたいのかを一文で言い表してみるのが近道です。多くの場面は、次の四つの目的のどれかに当てはまります。
- 新しく決める:これまで取り決めのなかった事柄について、権利と義務を新たに定める。
- すでにある契約を変える・足す:もとの契約の内容を一部改め、またはもとの契約にない条件を付け加える。
- 事実や認識を確かめる:すでに起きた事実、受け取った物、確認した内容などを、双方で確かめて書面に残す。
- 終わらせる:続いている契約を、双方の合意で、ある日をもって終える。
四つのうちどれに当たるかが決まると、書面に入れる項目、元の契約との関係の書き方、名称の付け方が自然に決まります。このガイドの各ページは、この四つの目的を軸に、変更・追加・期間・終了・撤回・日付・署名者・効力と、順に掘り下げています。このページはその入口として、名称の考え方と、書面が必要になる場面を整理します。
なお、このガイドが扱うのは、当事者の双方が署名や押印をする書面です。一方の当事者だけが差し入れる誓約書や念書は、成り立ちも注意点も異なるため、ここでは名称の違いを説明する範囲にとどめます。個別の取引についての紛争の見通しや、税の取扱いは扱いません。
契約はどのように成立するのか:書面がなくても契約は成立します
名称の話に入る前に、そもそも契約がどのように成立するのかを確認しておきます。民法522条1項は、契約は、内容を示して締結を申し入れる意思表示(申込み)に対して、相手方が承諾をしたときに成立すると定めています。さらに同条2項は、契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しないと定めています。
つまり、法律に特別の定めがない限り、契約は口頭でも成立し、契約書や覚書を作ることは契約の成立要件ではありません。書面を作る意味は、成立を左右することよりも、後から内容を確かめられるようにすること、言った言わないの争いを防ぐこと、そして必要になったときに合意があったことを示す資料にすることにあります。民法521条2項も、契約の当事者は、法令の制限内において契約の内容を自由に決定できるとしており、どのような名称の書面で、どのような構成で取り決めるかも、基本的には当事者の自由です。
ここから、名称に関する二つのことが分かります。第一に、題名は契約の内容を決める要素ではないため、「覚書」と題した書面でも、権利義務を生じさせる意思で内容が合意されていれば、契約としての性質を持つのが通常です。第二に、逆に「契約書」と題していても、内容が単なる意向の表明にとどまっていれば、義務としての強さは弱くなります。この点は、覚書の法的拘束力と強制執行の入口のページで、条項の書き分けとして整理しています。
署名や押印の役割についても触れておきます。民事訴訟法228条4項は、私文書は、本人またはその代理人の署名または押印があるときは、真正に成立したものと推定すると定めています。これは、文書がその人の意思に基づいて作られたものと推定される、という証拠の面の規定で、契約の成立そのものの要件ではありません。署名・押印の実務は、署名・押印・部数・保管のページで扱います。
四つの目的と、書面の名前の付け方
四つの目的ごとに、よく使われる名称、書面の中心になる内容、注意点を表にまとめます。名称は一例で、法律で決まっているものではありません。
目的別に見た、書面の名称と中心になる内容
| 目的 | よく使われる名称の例 | 書面の中心になる内容 | 注意すること |
|---|---|---|---|
| 新しく決める | 契約書、合意書、覚書 | 当事者、目的、権利義務の内容、期間、対価、終了のしかた | 用語の定義は初めて出てくる場所で行う。一般条項(協議、管轄など)を置くかどうかを決める |
| すでにある契約を変える・足す | 変更契約書、変更覚書、追加覚書、補足覚書 | 変更の対象となるもとの契約の特定、変更する箇所、変更しない部分の確認、効力が生じる日 | もとの契約との優先関係を書く。同じ契約を指す言葉を統一する |
| 事実や認識を確かめる | 確認書、受領書、確認覚書 | 確認する事実、確認する時点、確認した当事者 | 新しい約束を混ぜない。約束も含める場合は、確認と合意の部分を書き分ける |
| 終わらせる | 合意解除書、解約合意書、終了合意書 | 終了する日、精算の内容、成果物や預かり物の扱い、終了後も残す条項 | 精算の範囲を書く。残す条項は条番号だけでなく内容で書く |
四つのうち、変更・追加は変更の覚書の書き方と追加の覚書の書き方、終了は合意解除の覚書の書き方、確認と合意の書き分けは確認書・合意書の構成のページで、それぞれ詳しく扱います。
1通の書面の中に、複数の目的が混ざることもあります。たとえば、契約を更新する覚書は、期間を変える(目的2)と同時に、旧契約で生じた権利義務を確かめる(目的3)ことがあります。このときは、題名で一つにまとめようとせず、本文の条のまとまりごとに、「変更」「確認」といった見出しを付けておくと、後から読む人が何をする書面なのかを見失いません。
四つの目的のうち、特に取り違えやすいのが「事実を確かめる」と「新しく決める」の境目です。確認書という名称で作られた書面に、実際には新しい義務が書かれている例は少なくありません。たとえば、「甲は、乙から○○を受領したことを確認する」は事実の確認ですが、「乙は、受領した○○を第三者に開示しない」は新しい義務の定めです。この二つが同じ条に並んでいると、後から読む人は、どこまでが事実の確認で、どこからが約束なのかを区別できません。
同じことは「終わらせる」の書面にも言えます。合意解除の書面に、解除の日と精算の方法に加えて、解除後の秘密保持や競業の制限といった新しい義務を書き込むことがあります。これ自体は問題ありませんが、解除の合意の部分と、解除後に新たに課す義務の部分を条のまとまりで分けておくと、合意解除の効力と新しい義務の効力を別々に読み取れます。
実務での名称の傾向と、変更契約書・変更覚書の使い分け
契約書作成の実務の経験では、名称の使い分けにはおおまかな傾向があります。ただし、法律上の定義があるわけではなく、会社や業界によって使い方はまちまちです。以下は、あくまで傾向として読んでください。
名称の傾向(法律上の決まりではありません)
| 名称 | 実務で見られる使われ方 | 向く場面 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|---|
| 契約書 | 取引の基本的な枠組みを定める書面に使われやすい | 継続的な取引や、権利義務が多岐にわたる取引 | 題名が「契約書」でも内容が薄ければ、補う条項が必要 |
| 覚書 | すでにある契約への補足・変更、または細目の取り決めに使われやすい | 期間、対価、業務の範囲などの個別の条件を足す、変える | 「何の覚書か」が題名から分からなくなりやすい。もとの契約の名称と日付を本文で特定する |
| 合意書 | 当事者間で話がまとまった事項を書面にするときに使われやすい | 個別の事項について双方が約束する、または双方の認識をそろえる | 合意の対象と、もとの契約との関係を明確にしないと、位置づけが曖昧になる |
| 変更契約書 | もとの契約の内容を、正式な書式で改めるときに使われやすい | 対価・期間・目的など契約の中心部分を変える | 変更箇所が多いときは、条文ごとの新旧対照を付けると見通しがよい |
| 確認書 | 事実や認識を確かめる書面に使われやすい | 受け取った物、確認した内容、現状の確認 | 新しい義務を置くなら、確認と合意を書き分ける |
実務でよく見られる迷いは、「変更契約書」と「変更覚書」のどちらにするか、という点です。法的な違いはなく、どちらも、もとの契約の内容を当事者の合意で変える書面です。選ぶときの目安は、変更の大きさと、読む人の負担です。
たとえば、契約期間を延ばすだけ、報酬の額を改めるだけ、といった一点の変更であれば、題名を「○○契約の変更に関する覚書」とし、数条でまとめるのが読みやすいことが多くあります。これに対して、契約の目的、対価の仕組み、当事者の役割など、契約の中心部分が複数にわたって変わる場合は、覚書を何本も重ねるよりも、「変更契約書」として全体を整理するか、いったん契約を結び直す(再締結する)方が、後から読む人にとって見通しがよくなります。選び方の詳しい基準は、変更の覚書のページで扱います。
書き方の例(一般的な例) 書面の題名の付け方
題名
理由題名だけで書面の役割が分かると、書類を整理するときや、後から探すときの手がかりになるため
呼び方
理由呼び方が揺れると、どの契約のどの条を指すのか分からなくなるため
目的
理由一つの書面で複数の目的を果たすときは、読み手が整理できるようにするため
書面が必要になる場面:法令に特別の定めがある場合
前に見たとおり、契約は原則として書面がなくても成立します。ただし、民法522条2項が「法令に特別の定めがある場合を除き」と書いているとおり、法令が書面を求める場面があります。名称や書式の選び方とは別に、扱う内容が次のような場面に当たらないかを確かめておくことが大切です。表は代表的な例で、すべてを網羅するものではありません。
書面が関わる法令の例
| 場面 | 条文 | 書面の位置づけ |
|---|---|---|
| 保証契約 | 民法446条2項・3項 | 保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じないと定められている。電磁的記録によってされたときは、書面によってされたものとみなされる |
| 書面でする消費貸借 | 民法587条、587条の2 | 消費貸借は、金銭その他の物を受け取ることによって効力を生ずるのが原則(587条)。書面でする消費貸借は、物を受け取る前でも、合意によって効力を生ずる(587条の2第1項) |
| 書面によらない贈与 | 民法550条 | 書面によらない贈与は、各当事者が解除をすることができる。ただし、履行の終わった部分は除かれる |
| 定期建物賃貸借 | 借地借家法38条1項・3項 | 契約の更新がないこととする旨の定めをするには、公正証書による等書面によって契約することが必要。賃貸人は、あらかじめ、更新がないことを記載した書面を交付して説明しなければならない |
もう一つ、契約の成立とは別に、書面や電磁的方法による「明示」を求める法令もあります。たとえば、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス・事業者間取引適正化等法。以下「フリーランス法」といいます)3条1項は、業務委託事業者が特定受託事業者に業務委託をした場合に、直ちに、給付の内容、報酬の額、支払期日その他の事項を、書面または電磁的方法で明示しなければならないと定めています。中小受託取引適正化法(取適法)4条1項にも、委託事業者が中小受託事業者に製造委託等をした場合の同様の明示義務があります。これらは契約の成立要件ではなく、発注する側に課された明示の義務です。取引条件を後から追加・変更するときの扱いは、追加の覚書のページで整理しています。
覚書で変更しようとしているもとの契約が、書面が効力要件とされている契約(たとえば保証契約)であるときは、変更の合意も書面にしておくのが無難です。変更の内容がもとの契約の効力に関わるかどうかは、変更の中身によって判断が分かれることがあるため、迷うときは、変更の合意も、もとの契約と同じ方式で書面に残しておくという考え方で進めるとよいでしょう。
場面ごとに見る、書面の選び方
名称の選び方を、実務でよくある場面に当てはめて考えてみます。ここで挙げる場面は、特定の取引を示すものではなく、多くの契約書で見られる傾向をもとにした一般的な例です。
場面と、書面の選び方
| 場面 | 目的の整理 | 選ばれやすい書面 | 本文で押さえること |
|---|---|---|---|
| 契約期間だけを延ばしたい | すでにある契約を変える | 期間変更の覚書、更新の覚書 | 延長後の終期、自動更新の有無、旧期間中の権利義務は変わらないこと |
| 報酬の額や支払の方法を改めたい | すでにある契約を変える | 変更の覚書、変更契約書 | 変更後の金額(税込・税別)、適用開始日、すでに発生した分の扱い |
| 作業の範囲を広げたい | すでにある契約を足す | 追加の覚書、個別案件の条件書 | 追加する内容、対価、納期、原契約との関係 |
| 物や資料を受け取った事実を残したい | 事実を確かめる | 確認書、受領書 | 受け取った物の特定、受け取った日、確認した者 |
| 話し合いで契約を終わらせたい | 終わらせる | 合意解除書、終了合意書 | 終了の日、精算、成果物や預かり物の扱い、終了後も残す条項 |
| 取引を始める前に、大枠だけ合意したい | 新しく決める | 合意書、覚書 | 合意する範囲と、後で正式な契約書を結ぶ予定の有無、現時点で義務になる部分 |
この表で分かるのは、名称の候補が複数ある場面でも、目的は一つに定まるということです。契約期間を延ばす書面は、覚書と呼んでも変更契約書と呼んでも、「すでにある契約を変える」書面に変わりありません。名称よりも、本文に何を書くかを決める方に時間を使う方が、書面の質は上がります。
なお、取引を始める前に大枠だけを合意する書面は、書き方に注意が必要です。この種の書面では、現時点で当事者が守るべき義務がどこにあり、将来の正式な契約で決める部分がどこなのかが曖昧になりがちです。義務として書くのか、意向の確認にとどめるのかを、条項ごとに書き分けておかないと、後で「約束はしていない」「約束をした」と争いになります。拘束力の有無の書き方は、効力のページで扱っています。
場面ごとの選び方のなかで、もう一つ見落とされやすいのが、書面の「名宛て」の問題です。覚書や合意書は、双方が署名して取り交わすため、署名する人が当事者を代表して合意する権限を持っているかが問われます。名称がどうであれ、代表者の署名なのか担当者の署名なのかによって、書面の信頼性は変わります。誰が署名するのか、その人は当事者のために署名する権限を持つのかは、書面を作る段階で確かめておきます。この確認の仕方は、署名者の権限のページで整理しています。
よくある疑問と回答名称をめぐるよくある疑問
「覚書」と書くと、正式な契約ではなくなりますか
題名で契約かどうかが決まるわけではありません。権利義務を生じさせる意思で内容が合意されていれば、契約としての性質を持つのが通常です。軽く見られがちな名称であっても、内容に責任を伴う約束が書かれていれば、その約束には拘束力があり得ます。
すでに「覚書」として結んだ書面を、後から「合意書」と呼び直す必要はありますか
呼び直す必要はありません。題名を変えても内容は変わらないためです。内容を整理したいときは、題名を変えるのではなく、変更の覚書などで内容を改めます。
1通の書面で、変更も追加も確認もまとめてよいですか
まとめることはできます。その場合は、条のまとまりごとに見出しを付け、どの条が変更で、どの条が追加で、どの条が確認なのかを読み手が区別できるようにします。
押印がない覚書は、無効ですか
押印がないから無効になるわけではありません。契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面や押印は要りません(民法522条2項)。ただし、民事訴訟法228条4項は、本人またはその代理人の署名または押印があるときは、私文書が真正に成立したものと推定すると定めており、署名や押印は、書面が本人の意思で作られたことを示す証拠として役立ちます。
名称と題名の決め方の手順と、起きがちなこと
ここまでの内容を、書面を作るときの手順にまとめます。
名称と構成を決める手順
題名は最後に決めても構いません。目的と、もとの契約との関係が決まれば、題名は自然に決まります。
確認の問いと理由名称を決めるときの確認の問い
この書面は、新しく何かを決めるのか、すでにあるものを変えるのか
目的によって、書面に入れる項目と、もとの契約との関係の書き方が変わるため。
もとの契約の名称・日付・当事者を、書面の中で特定したか
特定がないと、どの契約を変えるのか読み手が判断できなくなるため。
同じ契約を指す言葉を、書面の中で統一したか
「原契約」「本契約」「現契約」などが混ざると、別の契約を指しているように読めるため。
扱う内容に、書面が求められる法令上の定めはないか
保証や定期建物賃貸借などは、書面が効力や内容に関わるため。
変更や追加が大きいなら、再締結の方が見通しがよくないか
覚書を重ねるほど、最新の合意内容が分かりにくくなるため。
起きがちなこと
- 題名に「覚書」とだけ書いて、どの契約を変える書面かが本文を読むまで分からず、後から書類を探すときに取り違える。
- 「覚書だから簡単な約束」と考えて、日付、当事者、署名者の確認を省き、後から効力や内容を争う材料になる。
- 覚書と合意書を使い分けるつもりで、実際には同じ内容の書面が複数でき、どれが有効な合意内容か分からなくなる。
- 確認書のつもりで書いた書面に、新しい約束が混ざり、事実の確認なのか義務の発生なのかを後から読み分けられなくなる。
- 変更を重ねて覚書が増え、最新の合意の全体像が誰にも分からなくなる。この問題は、変更履歴の管理表の考え方で防げます。
- 書面が必要な契約の変更を口頭やメールのやり取りだけで済ませ、変更の合意があったことの確認に手間がかかる。
よくあるご質問
覚書と合意書は、どちらで作っても効力は変わりませんか?
名称によって効力が決まるわけではありません。どちらも、当事者が合意した内容を書いた書面です。契約は、民法522条により、申込みと承諾で成立し、書面の作成などの方式は法令に特別の定めがある場合を除いて要りません。実務では、すでにある契約に付け加える・変えるときに覚書、新しく話がまとまった事項に合意書と呼ぶ傾向がありますが、決まりではありません。大切なのは、本文で何を決める書面か、もとの契約との関係はどうかを明確にすることです。
契約書がないまま、口頭だけで約束した場合も契約は成立しますか?
成立することがあります。民法522条2項は、契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しないと定めています。ただし、口頭の約束は、内容や合意の有無を後から確かめることが難しくなります。保証契約のように書面がなければ効力を生じないものもあるため、内容を書面にして残すことが一般に望ましいといえます。
変更契約書と変更覚書は、何が違いますか?
法的な違いはありません。どちらも、もとの契約の内容を当事者の合意で変える書面です。実務では、変更が一点か数点にとどまるときは覚書、契約の中心部分が複数にわたって変わるときは変更契約書、といった傾向が見られます。変更が大きく、覚書を何本も重ねることになるなら、再締結も含めて検討すると、最新の合意内容が分かりやすくなります。
確認書に、新しい約束を書いてもよいですか?
書くことはできますが、確認の部分と約束の部分を書き分けておくのが望ましいです。確認書は、すでにある事実や認識を確かめる書面に使われることが多く、そこに新しい義務を混ぜると、事実の確認と義務の発生が区別できなくなります。約束を含めるなら、確認条項と合意条項を別の条にまとめ、見出しで区別します。書き分けの方法は、確認書・合意書の構成のページで扱っています。
念書や誓約書は、覚書と同じように使えますか?
念書や誓約書は、一方の当事者が相手方に対して差し入れる書面を指すことが多く、双方が署名して取り交わす覚書や合意書とは成り立ちが異なります。一方が差し入れる書面は、相手方の承諾が書面に表れていないため、相手の義務や、双方の関係の整理には向かない場面があります。双方に権利と義務を置く取り決めであれば、覚書や合意書、契約書の形で作るのが一般的です。
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本ページは一般的な情報提供です。個別の契約への当てはめは、契約の内容や取引の経緯によって異なることがあります。書き方の例として紹介している内容は、実務でよく見られる書き方を整理した一般的な例で、特定の取引を示すものではありません。条文は e-Gov法令検索で確認できます。参考: e-Gov法令検索 / 法務省 / 公正取引委員会